近年よく耳にするようになった『ブルーライト』という言葉。最近ではブルーライトをカットできるメガネや日焼け止めなども目にするようになりましたね。
そのような商品が出てくるということは、ブルーライトはカットした方がいいものだということはなんとなく分かるのですが、ブルーライトがどういう光なのかまで詳しく知っている方は少ないかと思います。
そこで今回はブルーライトがどんな光なのか、肌や目に及ぼす影響についてまとめました。
ブルーライトは目に見える光の中で1番エネルギーが強い
まずブルーライトについて簡単にご説明していきます。
ブルーライトは私たちがよく耳にする『紫外線』や『赤外線』などと同じ、光の波長です。
その波長の中で私たちが目で見ることができる光を『可視光線』と呼びます。
光には様々な波長があり、 波長が短いほど光のエネルギーが強く、長いほど肌の深部まで到達する光となります。
私たちが見ることができる可視光線はおよそ400~780㎚(ナノメートル)といわれており、それよりも長くても短くても目で見ることはできません。
ブルーライトの波長は380~500㎚なので、目に見える光の中で最もエネルギーが強い光であり、紫外線に近い光ということになりますね。
ブルーライトは紫外線よりも厄介?紫外線とどう違うの?
ブルーライトは紫外線に近い強いエネルギーを持ちつつ、紫外線よりもさらに肌の深部へと到達する光の波長です。
紫外線で有名なUV-AやUV-Bもそれぞれお肌に与える影響が少しずつ違うように、ブルーライトもお肌に与える影響は紫外線とは少し違います。
上の図を見て分かるとおり、ブルーライトは紫外線よりも波長が長いので肌のより深部へと進行し、コラーゲンやエラスチンなどを破壊します。
また、ブルーライトを肌へ照射する実験を行ったところ、照射したお肌は非照射のお肌と比べて酸化ストレスが明らかに高くなったという結果が出ています。
酸化ストレスは=光老化と思っていただいて大丈夫です。また、ブルーライトによる色素沈着は紫外線による色素沈着に比べて鮮明で、消えにくいこともわかっています。
つまり、せっかく日焼け止めを塗ってUV-AやUV-Bを防いでも、ブルーライトが紫外線と同等かそれ以上にお肌にとって影響を与えているということです。
ブルーライトは悪者?肌以外の影響
ここまでブルーライトがお肌にとってどのような影響を与えるのかをご説明してきました。しかし、ブルーライトは本当に悪者なのでしょうか?
実はブルーライトカット眼鏡を用いて眼精疲労が軽減するかどうかという実験を行ったところ、ブルーライトカット眼鏡を用いても眼精疲労が軽減する効果は認められない、という結果がでているのです。つまり、パソコンやスマホ、タブレットなどから発せられるブルーライトそのものが原因で眼精疲労が引き起こされているわけではないということが分かったのです。
ではなぜパソコンやスマホの画面が目に悪いと言われているのかというと、それはブルーライトの波長が目に直接強い影響を及ぼしているのではなく、ブルーライトという光の性質上、光が散乱して一定方向に進まない為に目がチラついたりまぶしく感じることがあり、それを繰り返すことで眼精疲労を引き起こしているのです。
スマホやパソコンから出るブルーライトはカットすべき?
ここまで、ブルーライトがお肌や目に与える影響をお伝えしました。それでは最終的に、私たちが日常的に浴びているスマホやパソコンから発せられているブルーライトの対策はするべきなのでしょうか。
結論から言うと、電子機器から発せられるブルーライトはそれほど多くはないため、 肌に対してはそこまで意識して対策をしなくてもよいと言えます。
日常で浴びるブルーライトで対策が必要なのはスマホやパソコンからの光よりもむしろ太陽光です。太陽光に含まれるブルーライトは、スマホなどの画面から発せられるブルーライトの数百倍と言われています。ですので、まずは日焼け止めクリームにブルーライトカット成分が配合されているものを使用していくことをおすすめします。ただ、長時間至近距離で画面を見る場合は目の網膜にダメージが行きますので注意しましょう。
また、スマホなどの電子機器のブルーライトで気を付けなければならないことは、お肌や目への影響よりも体内時計が狂ってしまわないようにすることです。
ブルーライトは太陽光に多く含まれている為、役割としては体内に朝であることを知らせたり子供の成長や発育にとってある程度は必要であるとされています。
ただし、本来浴びるはずのない時間帯にブルーライトを浴びることで睡眠障害を引き起こしたり自律神経を狂わせるなどの影響を与えます。その為、夜遅い時間にスマホを見るのをやめましょうと言われるのですね。
いかがでしたでしょうか。今回はブルーライトに関して簡単にご説明していきました。
紫外線対策として日焼け止めクリームを塗っていたという方は、ブルーライトも防いでいかなければならないことに驚かれたかもしれません。どうせ意識して毎日塗っているのであれば、いつも使用している日焼け止めをブルーライトカット成分が配合されているものに変えるだけで対策できます。
当院でもブルーライトカット成分が配合された日焼け止めをいくつかお買い求めいただけますので、気になった方はスタッフにお声かけくださいね!