ぱっちり二重になりたい!そんな願いを叶えてくれる「アイプチ」はまさに魔法のようなアイテムですよね。しかし使い続けることで思わぬ落とし穴も。
今日は二重にあこがれる人なら一度は使ったことがあるであろう「アイプチ」についてメリットデメリットを交えながら解説していきますよ!
二重アイテムでつくる人工二重の構造
まず、アイプチといってもそのアイテムの中には様々な種類が存在します。商品の種類によって使い方や値段は様々ですが、多くのアイテムで共通している点があります。
まず一番にあげられるのは価格が安いので誰でも手に入れやすいという点、そして次にコツさえつかめば比較的誰でも二重を作れるという点です。
ここだけ聞くと良いことばかりに思えますが、それぞれどんなデメリットがあるのでしょうか。
①二重テープ(両面接着式、片面接着式、メッシュ式)
イラストのような三日月形のものが一番スタンダードですが、瞼の厚さなどに合わせて太いテープ幅のものもあります。両面接着式の場合、イラストのように二重にしたい場所に両面テープをはり、プッシャーで瞼の皮膚を押し込みながら目を開くと押し込まれた皮膚がテープによってくっつき、二重になるという仕組みです。
【デメリット】
・まぶたにシールを貼る為目立つ
・アイシャドウが乗りにくい
・慣れるまでコツがいる
・何度も貼って剥がしてを繰り返すとまぶたに負担がかかる
・水に弱い
また、浮腫みなどの状態によってはシールがすぐにはがれてしまい二重が長持ちしないこともあります。
②二重のり
昔からある方法で、イラストのように液体状の接着剤をまぶたに塗布して使用します。
二重テープと同様、プッシャーで皮膚を押し込みながら皮膚同士をくっつけることで二重ラインが完成します。
【デメリット】
・失敗した時のやり直しが面倒
・はがれてしまった時のまぶたが汚い
・汗や水に弱い
・目が乾く
またこちらもテープ式と同様、浮腫みの状態やまぶたの厚さなどによってすぐに剥がれてしまったり、場合によっては接着剤の成分でアレルギーを発症する可能性もあります
③皮膜式
こちらも二重のりと同じくまぶたに液体を塗って二重をつくりますが、のりと違う点は塗った液体はまぶたの上で乾くと少し硬くなり、薄い膜が張ったような状態になります。
その膜がまぶたを開く際に皮膚を邪魔する(硬い膜がまぶたの皮膚を押す)ことで二重をつくるので、原理としては片面接着式の二重テープと似ていると言えます。
接着剤とは違い、皮膚同士をくっつけているわけではありません。
【デメリット】
・塗る量によっては光を反射して目立つ
・塗る場所や量の調節が難しい
・二重アイテムの中では比較的高価
・アイシャドウがのりにくい
・水や擦れに弱い
④ファイバー式
ファイバー式は、伸縮性のある粘着テープをまぶたに食い込ませることで二重をつくります。これまで紹介してきたアイテムより接着面積が狭いので、より自然な二重を作れるというのがウリの商品ですが、とくにまぶたに厚みがある方には向かない商品です。
【デメリット】
・まぶたが厚い人はそもそもきれいに食い込まない
・使いこなすのにコツがいる
・くっきりとした二重ラインをつくるのが難しい
・汗や水に弱い
現在主流の二重アイテムはこんなところでしょうか。
どのアイテムでも共通して言えるのはまぶたが厚い方には向かないことや水や汗に弱いこと、接着成分などでまぶたが荒れる可能性があることです。
長年使っているけど私は荒れたことがない!という方も、アイテムの種類に関わらずもっと深刻なデメリットもあるのでこの際にぜひ確認していきましょう。
使い続けるほど皮膚が伸びるアイプチの落とし穴
アイプチはそのアイテムの種類に関わらず、必ず皮膚に接着剤などの化学成分が付着します。また、皮膚同士をくっつけるタイプのものは特に「二重の間は常に皮膚が伸ばされている」状態です。
その為、長年使用を続けている方であるほど少なからずまぶたの皮膚は伸びていますし、化学成分によるダメージを受けています。毎日使用していると皮膚の変化に気づくことが難しいため、皮膚が伸びていることや荒れていることに気づかずそのまま使用を続けてしまうという方が多くいらっしゃいます。
また、アイプチで二重ラインの癖づけをしようと寝ている間なども長時間まぶたを接着している場合、確かにもともと皮膚の薄い方なら癖づくことはあるのですが、非常に皮膚が伸びており危険です。
また、皮膚や脂肪が厚い方はアイプチの力に脂肪などが勝ってしまい、癖はつかないのに皮膚だけ伸びてしまった・・・という結果になりかねません。
それ以外にも接着剤の成分を落とす為に洗顔時にまぶたを擦ってしまうことも皮膚の伸びやたるみの原因となります。
こちらのお写真は当院で自然癒着法を施術されたモニター患者様の術前のお写真です。
長年アイプチを使用して二重を作っていたということで、うっすらと二重ラインらしきラインで癖はついているものの、ラインが浅く曖昧です。また、まぶたが伸びてしまっていることでいわゆる『ハム目』に近い状態となっており、伸びてたるみとなった皮膚が重なることで意図していない位置で二重ラインが重なり多重線になっています。
現在アイプチを使用している方で「まぶたが伸びる」と言われていまいちイメージがわかないという方は、こちらの患者様のような状態をご想像いただけると分かりやすいでしょう。
ご自身のまぶたが伸びていると感じていない場合でも、こちらの症例と比較して似たような状態になっている方はすでに皮膚が伸びている可能性があります。
伸びた皮膚は元には戻せない
一度のびてしまった皮膚は、どれだけ頑張っても元に戻すことはできません。その為、アイプチ使用前よりも目つきが悪くなった、眠そうに見えるなどのお悩みが出てきても、皮膚を切除するしか改善する方法がなくなってしまいます。
もちろん、埋没で改善させることも可能ですが、あくまで見た目的によくなったように見えるだけで伸びた皮膚が元に戻っているわけではありません。
また、程度によっては皮膚のたるみが強すぎて埋没ではきれいな二重ラインが作れないと判断された場合は、切開で皮膚を切除する必要があります。
その為、今後も二重でいたいという方であれば早めにアイプチの使用をやめて埋没などの二重施術に踏み込んだ方が良いでしょう。