『脂肪より筋肉の方が重い』こんな話、聞いたことはありませんか？
ただ体重を減らすだけのダイエットの危険性が叫ばれ始めた昨今では、体重の重さよりも見た目を重視する流れになりつつあります。
とはいえ、やはり『ダイエット＝体重を落とす』というイメージの方が多いのが現状です。そこで今回は、筋肉と脂肪について解説していきます。
重さだけで比べたら重いのは筋肉
筋肉は脂肪に比べて密度が高くなっています。そのため、例えば同じ容量の入れ物に筋肉と脂肪をいっぱいまで詰め込んだとすると、密度が高い筋肉の方が重さは重くなります。
ただ、脂肪より重いとは言ってもその差はわずか20％程度。
例として、一辺が10㎝の立方体に切り取られた筋肉と脂肪があるとしましょう。
これが水なら、1リットル(1㎏)に相当します。
これが筋肉と脂肪だと、このような重さになります。
※各組織の1立方平方センチメートルあたりの密度は、筋肉（骨なども含む除脂肪組織）1.100グラム、脂肪0.9007グラムを基準としています。
逆に重さを1㎏に量った筋肉と脂肪の場合、サイズは脂肪の方が大きくなります。
これを人に置き換えると、筋肉が多いか脂肪が多いかで見た目が変わるということがお分かりいただけるでしょうか。
たとえば同じ身長の2人がいるとした時、普段から鍛えている方は引き締まったコンパクトな見た目になりますが、体重がたとえ同じでも脂肪が多い人の方がふっくらとして見えるでしょう。
筋トレによるダイエットで体重は増えるのか？
脂肪と筋肉の重さや体積をご説明したところで、次に気になってくるのは筋トレをすると体重が増えるのか？ということではないでしょうか。
結論として、『脂肪の減少量よりも筋肉の密度が上回れば体重は増える』といえます。
しかし、筋肉が増えると身体の基礎代謝量も上がりますので、燃焼するエネルギー・脂肪量が増えます。その結果、最終的に減量につながるのです。
また、軽いダイエットであれば体重が増加するほど身体を鍛える方は少ないでしょう。仮に筋肉により体重が増加するほどトレーニングをされているのであれば確実に見た目に変化が出ているはずです。
脂肪を燃焼するには
体内では、日常生活で消費が追い付かず、余ってしまった脂肪が『中性脂肪』として蓄えられます。この中性脂肪はエネルギーが必要な時に消費されるので、日常生活で消費されるエネルギーと蓄えられる中性脂肪のバランスを比べた時、消費エネルギーよりも余ってしまう中性脂肪の方が多ければ当然太っていきます。
ですから、日常生活の動きだけではエネルギーの消費が十分でない場合は、手っ取り早く『運動』をすることで中性脂肪を消費することができます。
もちろん、長時間にわたるトレーニングや運動をすればその分消費されるエネルギーは増えるのですが、かといって短時間の運動が全く意味がないわけではありません。
1日10分でもいいので、普段と違う動きをしてみるなど、積極的に身体を動かしていきましょう。
自宅でできるトレーニング
自宅でできる簡単な運動で、比較的消費カロリーが多い運動をいくつかご紹介します。
①HIITトレーニング
負荷の高い運動と短時間の休憩を繰り返すことで有酸素運動と無酸素運動の両方の良い効果を得られるトレーニングです。1回の消費カロリーが高いのが特徴で、Youtubeで『HIITトレーニング』と検索すると様々な運動が出てきます。できれば20分以上するのがおすすめですが、まずは毎日続けることが大切。最初は短時間で済む動画を選んでトレーニングしていきましょう。
①ダンス
音楽に合わせて身体を動かすことで、脂肪燃焼効果が高いトレーニングです。
こちらもYoutubeなどで検索するとさまざまな動画が出てきますので、ご自身がはじめやすく続けやすいものを選んでチャレンジしてみましょう。激しい曲や難しい動きのダンスでなくても効果は出ますので、慣れてきたらご自身が好きな音楽をかけて身体を動かすのもおすすめです。
③ヨガ
こちらはHIITトレーニングやダンスと比べると消費カロリーは落ちますが、身体の体幹を鍛えながら柔軟な身体に導いてくれます。正しい呼吸も身につくのでリラックス効果も高く、朝や夜寝る前などに軽く取り入れるのもおすすめ。ヨガのポーズによってはかなり難しい上級者向けのものから誰でもできる簡単なものまであるので、ご自身のレベルに合わせて取り入れてみましょう。
いかがでしょうか。適度なダイエットは心身の健康を保つためにとても重要なことですが、体重の重さだけに囚われてはいけません。
健康的で引き締まった美しい身体は、ただ体重を落とすだけでは手に入りませんから、必要な栄養は食事から摂り、筋肉をつけながらボディメイクしていきましょう！
