当院では痛みの少ない局所麻酔を導入しております。
「痛みの少ない」と名前が付くからには、普通の局所麻酔に比べて痛くないはず…。
では、なぜ痛みの少ない局所麻酔は痛くないのでしょうか?
今回はそんな痛みの少ない局所麻酔について紹介していきます。
麻酔とは
痛みの少ない局所麻酔を知る前にまずは麻酔について少し紹介します。
麻酔は歯の抜歯などにも用いられますし、“麻酔を経験したことが過去にあります”という方は多いのではないでしょうか。
そんな麻酔ですが、手術の際の大きなストレスや痛みを取り除くために麻酔薬を使って痛みや反射を起こさないようにします。
一時的で、後遺症を残すことなく神経の働きを抑える薬を使用して、手術ができる状態にするのが麻酔の目的です。
局所麻酔とは
麻酔については分かりましたが、では局所麻酔とは何でしょう?
局所麻酔とは局所的に麻酔薬を使用して、患者様の意識を保ったまま、痛みを感じる神経を一時的に麻痺させた状態で手術を行う方法の事です。
利点は大きく3つ
①意識があること
②全身に及ぼす影響がないこと
③費用が全身麻酔にくらべて安いこと
他にも、意識があり全身への影響が少ない薬を使っているので呼吸や循環が安定します。
また、日帰り手術が可能なことも利点といえるでしょう。
痛みの少ない局所麻酔とは
ここまで、麻酔と局所麻酔について紹介してきましたが、麻酔について詳しくなれたでしょうか。
ここからは大本命の痛みの少ない局所麻酔について紹介します。
※クリニックにより差異があります。
「麻酔の注射が痛い!!」なんて思いをしたことがある人は多いのではないでしょうか。
そんな麻酔ですが、工夫をすれば痛みを少なく注射することができるのです。
麻酔の注入の痛みを少なくする方法は大きく2つ
①針を細くする
②薬剤をアルカリ性にする
【①針を細くする】は実際に針を見ていただくと分かりやすいのですが、
痛みの少ない局所麻酔で使用されている針はとても細く、目視でも光の反射によっては袋から見るのが難しい細さです。
※当院では通常時が32G、痛みの少ない局所麻酔では34Gを使用しています。
※数字が大きい方が針が細い
針が細い=痛くない
ですので、34Gとかなり細い針を使用している当院では痛みを緩和することが可能なのです。
そして、【②薬剤をアルカリ性にする】
アルカリ性=痛くない
なのですが、なぜアルカリ性だと痛くないのでしょうか?
それは、人間の体液がアルカリ性だからです。
局所麻酔注射液は酸性の為、アルカリ性である人間の体に酸性の局所麻酔を注射をすると、注入時に激しい痛みがあります。
ですので、炭酸水素ナトリウムを入れて、薬剤を中和し人間のphに近いアルカリ性にすることで、注入時の痛みを少なくします。
当院では↓メイロン(炭酸水素ナトリウム)を局所麻酔注射液であるキシロカイン(酸性)に混ぜることでアルカリ性にして、痛みを緩和しています。
この上記2つの事柄から注入時の痛みを和らげて注射をすることを「痛みの少ない局所麻酔」と当院では呼んでいます。
痛みに弱い人にオススメな麻酔になっていますので、気になる方はカウンセリング時にお聞きください♪