美容コラム

みなさま、“ダウンタイム鬱”という言葉をご存じでしょうか。美容整形に詳しい方なら、一度は耳にしたことがある言葉かもしれません。
ダウンタイム鬱とは、文字通り美容整形のダウンタイム中に鬱状態になってしまうことを指します。

美しく、前向きになる為におこなったはずの美容整形なのに、なぜうつ状態になってしまうのでしょうか。
今回はそんなダウンタイム鬱について詳しく解説していきます。

 

そもそもダウンタイムとは01

 

 

ダウンタイムとは、美容整形直後の腫れや内出血などの状態から、正常な状態に戻るまでの期間を指します。
ダウンタイムは外科施術だけにあるものではなく、美肌の施術などでもダウンタイムという言葉は使われます。

ダウンタイム中は主に、腫れ、内出血、痛みなどの症状が出ますが、すべての施術に同じ症状が出るわけではありません。おこなった施術によって多種多様な症状、そして期間があります。そのため、ダウンタイムとひとくくりにしても、必ずしも同じ症状が同じ期間、出ているとは限りません。

また、同じ施術をおこなっても、患者様の体質や体調などによっても出る症状や完治するまでの期間は違います。

 

ダウンタイム鬱はなぜおこるのか02

 

 

それでは、ダウンタイム中になぜうつ状態に陥ってしまうのでしょうか。

美容整形、それも特に外科施術を行った場合、多くは患者様ご自身のお身体に大なり小なり傷がついています。目の切開をおこなった方であれば、目の皮膚や組織をメスで切って縫っていますし、お鼻の施術をした場合も同様です。

当然、皮膚を切っていれば血がでます。怪我をしたのと同じ状態ですので、その傷が治るまでには時間がかかります。大きな怪我をすればその分治るのに時間がかかるのと同じで、ダウンタイムも大きな手術であればあるほど長くなります。

ただ、美容整形は通常の怪我とはちがい、ただ治ればいいというものではありません。手術前よりも美しくなるのが目的です。
ですから、『この傷は本当になおるのか』『手術前よりも形が崩れてしまったらどうしよう』『オーダーしたデザインと違う気がする』など、不安になるのです。こういった不安は誰しも感じるものではあるのですが、大きな手術だとダウンタイムが3ヶ月以上、時には年単位でかかることもあるため、その不安が強すぎると“ダウンタイム鬱”になってしまうのです。

 

ダウンタイム鬱になる人とならない人の違い03

 

ダウンタイム鬱は、美容整形を受けたすべての方がなるわけではありません。

同じ施術を受けても、全く不安にならない方もいれば、強い不安を感じる方もいらっしゃいます。性格が違うと言ってしまえばそれまでなのですが、ダウンタイム鬱になりやすい方には似たような特徴があります。

 美容整形に対して高すぎる期待をしている方
 完璧主義の方
 芸能人や有名人と全く同じ形を目指している方
 思い込みが激しい方
 生活を切り詰めて美容整形に臨んでいる方
 軽い気持ちで美容整形をおこなう方

もちろん、上記に当てはまるからといってすべての方がうつ状態になるわけではありません。ただ、美容整形を『必ず可愛くなる魔法』のように考えられている方や1㎜単位の誤差までなくそうとする完璧主義の方はダウンタイム鬱になりやすい傾向が強いと言えます。
また、医師の美的感覚とご自身の美的感覚が離れている場合も、仕上がりに満足できず鬱状態になってしまうきっかけを持っていると言えるでしょう。

逆に、過剰な期待をしておらず、『まあこんなもん』と割り切れる方、また、ダウンタイムの症状を『いつもと違う顔で楽しい！』と前向きに受け止めていらっしゃる方はほぼダウンタイム鬱にはならないでしょう。

 

ダウンタイム鬱になってしまったら04

 

ダウンタイム鬱の方は、ご自身がうつ状態であることを把握していない場合が少なくありません。ダウンタイム鬱は患者様が悪いわけでも、施術をした医師が悪いわけでもありません。
もちろん、仕上がりの状態や手術の内容によって明らかに医師側に不手際があった場合は別ですが、まともな医師ならわざわざ自らトラブルの種をつくることはしません。

ですから、仕上がりに不安がある方も第三者から客観的に見て意見をもらうことも、ご自身の不安をやわらげる材料になるでしょう。
また、そもそもダウンタイム鬱にならない為に、美容整形に完璧はないこと、100％成功はないこと、軽い気持ちで受けるものではないこと、手術によっては半年から1年程度ダウンタイムの症状に悩まされる可能性があることを頭に入れておきましょう。

どんなに技術力が高い医師でも、すべての患者様にとって100％満足の行く仕上がりにするのは至難の業です。
美容整形は魔法ではありませんから、そういうことも理解したうえで、ご自身にとって本当に必要な施術かどうかを今一度考えてみてくださいね。

そのうえで、勇気を出して当院を選んでくださった患者様には、できるかぎり理想に近づくためのお手伝いをさせていただきます。