シミやそばかすといったお悩みは馴染みがあるかもしれませんが、皆さんは肝斑をご存知でしょうか。
肝斑とはシミの一種ですが、一般的なシミとは異なった点があります。シミだと思って長い間悩んでいたけれど、実は肝斑だった！なんてお話もよく耳にします。
肝斑の場合、通常のシミやそばかすとは治療方法が違います。お悩みの箇所に合わない施術をしてしまうことで、余計に目立ったり、悪化してしまったりなどのリスクがあるため、自分のシミがどの種類であるのかきちんと見分けることが大切です。
シミやそばかすとの違い
まずは、肝斑、シミ、そばかすの違いについて解説致します。
■肝斑
主に女性ホルモンの乱れが原因で起こるシミと考えられています。
女性に特に多い症状ですが、男性でも稀に肝斑の症状が出ることもあり、肝斑が出来る原因は全て解明されているわけではありません。
妊娠、出産、ピルの服用、過度なストレスなど、女性ホルモンに影響を与えるタイミングで肝斑ができることが多く、30代から肝斑の症状が現れる人が増える一方、閉経後には少しずつ薄くなっていき、人によっては自然に消失することもあります。
■シミ
一般的にシミと呼ばれるものは、 年齢を重ねることで肌のターンオーバーが適切に行われなくなり、紫外線の刺激によって増えていったメラニンが正しく排出されず色素沈着を起こすことで現れる症状のことです。
10~20代でもシミができことはありますが、年齢とともに目立つシミが増えることが多いため『老人性色素斑』と呼ばれています。一般的なこちらのシミは紫外線対策をしたり、肌のターンオーバーを促すためにビタミンCを導入したりと様々な予防法があります。
しかし、できてしまったシミは自然に消滅することはありません。
■そばかす
そばかすは小さな点状のシミがたくさん現れる症状です。 主な原因は遺伝とされています。雀(すずめ)の卵の柄に似ていることから『雀卵斑(じゃくらんはん)』とも呼ばれています。色素の薄い欧米人に多く見られ、日本人も色白な方にはよく見られます。
シミは加齢とともに目立つようになるのに対して、そばかすは子供の頃から現れ少しずつ薄くなることがあり、人によっては成人する頃にはほとんど気にならなくなることもあります。
肝斑の治療方法
肝斑治療の基本はお薬です。
そしてトラネキサム酸とビタミンCの内服、外用薬はハイドロキノンを使用します。
肝斑の判断に間違いがない場合、2~3ヶ月の内服で肝斑は徐々に薄くなります。
副作用が非常に少ない治療法なので、結果的に効果がなかったとしても試してみる価値はあります。また見た目上効果がなかった場合でも、その後にレーザーなどの治療を行うときはあらかじめトラネキサム酸治療を行なっておくことにより、レーザー照射後の色素沈着のリスクも少なくすることができます。
ハイドロキノンはメラニンの沈着を抑えます。しかし摩擦が肝斑を悪化させてしまう可能性があります。擦り込むように塗るのではなく、優しくお肌をおさえるように塗ってあげると良いでしょう。摩擦はメラニンを悪化させる原因になりますので、日常生活での摩擦も気をつけましょう。
■内服・外用薬が効果ない場合は？
3ヶ月間内服と外用薬で改善しない場合は、トーニングを行います。
当院ではエンライトンSRという機械を使用してピコトーニングを行います。一般的な肝斑治療に使われるレーザー機より肝斑の原因となるメラニンを細かく粉砕することが可能な機械です。
当院には取り扱いはございませんが、最近では「ポテンツァ」「シルファーム」などの治療法が人気です。
フォトフェイシャルM22 肝斑モードに注意！
フォトフェイシャルは肝斑に照射することで、肝斑悪化や濃くなるリスクがあります。そのため、当院で扱っているフォトフェイシャルM22には光の出力を調節して肝斑に影響が出ないようにする専用のモードがあります。
しかし、肝斑専用とは言っても肝斑の改善に効果的ということではありません。
照射の出力を肝斑が悪化しない程度に抑えているだけなので、悪化や濃くなってしまうリスクはありますので、肝斑がある場合フォトフェイシャルを受けるのは避けた方が良いかもしれません。
医師と相談して適切な治療を受けましょう
肝斑は非常に判断が難しい症状です。
医師が見た場合でも判断が難しいため、シミか肝斑か見分けがつかない場合は美肌施術に特化した医師に見てもらい、治療を進めましょう。
当院でも取り扱いのある、最新の美肌診断機「VISIA」では肌の状態やメラニンの分布が詳しくわかるので、肝斑をしっかりと判別することができるので、「VISIA」のあるクリニックを選ぶとより安全です。
またフォトフェイシャルは当院でも大人気の美肌施術ですがだからといって安易に飛びくことはせずにしっかりと調べ、メリットデメリットを正しく理解して美肌を目指していきましょう。
