前回のコラムではお鼻の手術の様子を簡単に解説いたしました!
さて、今回も前回に引き続きお鼻の術後の様子を解説していきます。
ギプス交換
ギプス交換は術後3日後に行います。この3日間、患者様はギプスとテーピングをできるだけ濡らさないように過ごしていただきます。
※傷口は清潔に保つため洗っていただいて構いません。
この3日間で術直後に比べて腫れが引いていてギプスのサイズが合わなくなっていますので、ギプス交換の際にサイズを調整していきます。
まずは耳の固定を外していきます。このオレンジ色は抗生剤の色。
抗生剤を染みこませたガーゼを耳に詰めて、裏側には縫い付けています。縫い付けたガーゼを外すため、糸を1つ1つ外していきます。ここはまず痛みはないと思っていただいて大丈夫でしょう。スタッフの表情もイキイキしています。
続いて、固定のテープごとギプスを外していきます。
サージカルテープの粘着性が強いので、皮膚を引っ張って傷めないように皮膚を押さえてテープをはがすようにしましょう。
鼻のテーピングも丁寧にはがしていきます。
ギプスの交換やテーピングをする際は、手袋等はつけなくても大丈夫ですが、清潔な手で行いましょう。
ギプスとテーピングをはずした術後3日後のお鼻の状態がこちら。もちろんまだまだ腫れているのですが、この時点ですでにとてもきれいですね。
ギプスとテーピングを外したら、一旦洗顔をしていただきます。
鼻の中まで洗う必要はありませんが、傷口のところは優しく丁寧に洗います。泡タイプの洗顔料があると摩擦せずに洗顔できるのでオススメです。
洗顔が終わったら、もう一度テーピングとギプス固定をやり直していきます。
新しいテープを用意して、清潔な手で術直後のテーピングと同じようにお鼻に貼っていきます。テープを準備している間に、ギプスを熱湯につけて柔らかくしておきましょう。
熱でやわらかくなったギプスの水気を軽く拭いて、今のお鼻の形に合わせていきます。
熱湯から取り出したばかりのギプスは熱いので火傷に注意してください。ギプスがしっかりと今のお鼻の形に合うように、40秒~50秒程度押さえます。
ギプスは腫れが引くと形が合わなくなってくるので、合わないなと感じた時にはご自身でギプスの形を形成しなおしていただいて構いません。
ギプスの装着は必須ではありませんが、術後1カ月は寝る時だけでもつけていると安心です。
テーピングは3ヶ月程度続けると、お鼻の形をきれいに維持しやすくなりますよ。
もちろんお出かけの際に無理にする必要はありませんが、どこにも出かける予定がない日などは、極力テーピングをすることをオススメします。
続いて耳の形を維持するためのシリコン(イヤーパティ)を、軟骨を摂取した耳に埋めていきます。
シリコンの種類は、当院ではこちらを使用しています。
こちらは市販で購入できるものなので、Amazonなどの通販で事前に患者様ご自身で購入していただいたものをギプス交換時にお持ちいただければこちらでお耳の形に合わせて形成します。購入がよくわからないという方はお伝えいただければ当院でも購入は可能ですよ。
このように、やわらかいシリコンなので簡単に形を変えることができます。
シリコンの装着は必須ではありませんが、軟骨を採取していて皮膚だけになっているので、耳の形をきれいに保ちづらくなっています。その為、できればしていただいた方が耳のトラブルは予防できます。
形を整えたシリコンを、耳にぴったりはまるように装着していきます。
ちなみにこの時は少々痛いようです。ケガをしているところを触っているのと同じなので当然ではあるのですが、スタッフいわく『地味に痛い』そうです。
ここまできたら、ギプス交換は終了。
また術後7日の抜糸にお越しいただきます。
鼻と耳の抜糸
続いて術後7日目の抜糸です。ギプス交換時を除き、1週間ギプスやテーピングをしている状態で過ごしていただくので、なにかと不便なことも多いですがいったんここで解放されます。スタッフいわく、一番つらいのはテープが痒いことだそう。また、術直後から数日は鼻の中が特に腫れているので鼻で呼吸ができないことがつらいとのことでした。
鼻呼吸ができないつらさは、鼻整形をご経験された皆様がおっしゃることなので覚悟が必要でしょう。鼻が詰まっているので食事もあまり味がしません。口呼吸になるので喉と唇が乾燥します。そのような状態が数日から場合によっては数週間続くこともあります。あまり元気が出ないかもしれませんが、味がしなくても栄養のあるものをたくさん食べてゆっくりやすむことが大切です。
抜糸はまず耳から行います。ほとんど痛みは感じないそうですが、ここにも多少個人差はあるでしょう。とはいえそれほど強い痛みではありません。
続いてお鼻の抜糸。
患者様の多くは鼻の抜糸が痛いと聞いてかなり不安になっている方も多いのですが、当院では鼻の中を縫っている糸は時間経過で溶ける糸を採用ています。
その為、鼻の内部の抜糸はありません。オープン法で施術を行った際の鼻柱の傷跡を縫っている糸だけを抜糸していきます。
感覚は鼻毛を抜いている感覚に近いそう。痛いと感じるところもあれば痛くない所もあるようです。鼻の中の抜糸がないとはいえ、少し粘膜に近い部分の抜糸は多少痛みを感じる場合もあるかもしれません。
モニター様に抜糸後のお話を伺っても、大抵の方が『思ってたより全然大丈夫でした』といわれるので、それほど身構えなくても大丈夫かと思います。
抜糸直後(術後7日)のお鼻の状態がこちら。
まだ腫れが目立ちますが、ここから時間をかけてシュッとしてきます。
そしてこちらが術後1ヶ月のお鼻です。
抜糸後と比べると腫れが落ち着いてきているのが分かりますね。鼻先がしっかりと前に出たことで、Eラインが整いお顔も小さく見えます。
鼻の完成は半年~1年といわれていますので、ここからまだまだ鼻先のボテっと感は改善していきます。
術後から数ヶ月はお鼻が腫れていたり内出血が残っていたりと不安になる時期ですが、あまり心配しすぎないようにしましょう。
特に鼻が気になって何度も触ってしまうと、それが原因で感染などが起こることもあります。傷口は清潔に保ち、食事や睡眠などでしっかりと休養を取って過ごすようにしてくださいね。
術後の経過などでご不安な事などはクリニックへお電話していただいても良いですし、当院では宮田院長のオープンチャットを開設していますので、そちらから宮田院長に直接質問していただいても構いません。
宮田院長のオープンチャットはこちら
お鼻を変える手術には勇気やお金、そしてダウンタイムを乗り越えるまでの時間も必要となります。当然リスクもあります。今回のコラムはそういったことを乗り越えて施術に望まれるすべての方の参考になれば幸いです。