思春期の学生さんから大人まで、さまざまな年代の人が悩んでいるニキビ。
もちろん、『ニキビが出来にくい体質』という方もいるにはいますが、おそらく老若男女問わずほぼ全員が一度は赤いニキビができてしまった経験があるはずです。
また、特に多い悩みはニキビ後にしつこく残る赤み。ただでさえニキビができるだけでも落ち込むのに、赤みはニキビが消えた後もしばらく肌に残ってうんざりすることも。
そこで今回はニキビ後に残る赤みをできるだけ早く引かせる方法をご紹介いたします!
ニキビ後の赤みはどうして起きるの?
そもそも、ニキビができてしまった後になぜ赤みが出てしまうのでしょうか。
実は肌にまだ炎症が残っていると、血管がうっ血するため、肌の表面には赤みとして見えるのです。
また、炎症が強いと、その炎症が刺激となってメラニン色素を刺激し、炎症が治まった後も赤や茶色のニキビ跡としてそのまま残ってしまうことも。
通常、ニキビ跡の赤みは数週間で消えていくのですが、炎症の強さによっては数ヶ月経っても消えないこともあります。
ニキビ跡の見分け方
肌の赤みがまだ炎症しているニキビなのか、炎症が落ち着いた後に残ったニキビ跡なのかを見分ける方法があります。
指で赤みが残っている部分に触れた時、肌にニキビ特有の突起があったり、まだしこりが残っているようであればそれはニキビです。
逆に、肌の表面はなめらかなのに赤みだけ残っている場合はニキビ跡といえるでしょう。
ニキビとニキビ跡では治療方法やホームケアが異なるので、ご自身で判断しないで皮膚科や美容皮膚科を受診しましょう。
ニキビ跡の赤みをつくらないために
ニキビ跡の赤みをつくらないためには、そもそも炎症性のニキビを発生させないことが重要となります。身も蓋もないことかもしれませんが、ニキビが炎症しなければニキビ跡として残ることはありませんので、ニキビを作らせない、できてしまっても炎症させない。ことを意識していきましょう。
ニキビができる原因には様々な理由がありますが、睡眠不足や不規則で栄養の偏った食事などが原因でもできてしまうため、まずはご自身の生活習慣を見直してみてください。
ただ、どうしても体質上ニキビができやすい方もいらっしゃいます。けれど、ニキビはいきなり炎症性の赤ニキビになるわけではなく、白ニキビ(めんぽう)から黒ニキビ、そして赤ニキビへと段階を経て炎症を起こします。ですから、ニキビができてしまっても炎症させないように意識するだけで、ニキビの治りも早くなりますし、ニキビ跡として残りにくくなります。
筆者ももともと同じ場所に繰り返しニキビができてしまっていました。
食事や睡眠、洗顔などに気を付けてもその一部分だけなかなかよくなりませんでした。そこで、ニキビ治療に有効とされているアゼライン酸配合クリームを使うようになったのですが、不思議なことにそれ以降一度もニキビができなくなりました。
アゼライン酸を使用する以外には生活習慣は変えていません。
旅行などで3日ほどアゼライン酸を塗り忘れているとまたニキビができるので、筆者は一定の効果があるものと信じていますし、医学的にもニキビに効果があるとエビデンスがあります。それからは旅行に行く時でも必ず持参しています。
ディーアールエックス® AZAクリア® 1,980円(税込) ※クリニック専売品
アゼライン酸を使用する以前に、一度『エピデュオゲル』も使用していました。ですが、個人的にこちらは刺激が強いと感じました。
というのも、私は乾燥や皮むけなどの副作用に耐えられず、使用を断念。医学的なエビデンスだけで言えばアゼライン酸よりもエピデュオゲルの方がニキビには効果があると判明していますが、私のようにエピデュオゲルがどうしても合わない、続けられないという方には、アゼライン酸がおすすめです。
エピデュオゲル 約300円~1,000円(税込) ※医薬品 ※保険適用と自由診療で価格が変動
もちろん、どんな薬剤でも体質や肌質に合う、合わないはあるかと思います。ただ、アゼライン酸はお値段も2,000円程度と比較的安価なので、ニキビにお悩みの方はぜひお試ししてみてくださいね!
赤ニキビができてしまったら
どんなに気を付けていても、ニキビができてしまうことはあります。
ニキビといっても白ニキビ(めんぽう)であれば焦ることはなく、しっかり洗顔をしてホームケアや美容クリニックでピーリングケアを取り入れればすぐに消えていくでしょう。
しかし、なにかのきっかけで白ニキビが炎症性の赤ニキビに変化してしまうこともあります。
赤ニキビができてしまった際には、
●触らない・・・手は雑菌だらけのためニキビを悪化させてしまう。また、触る際の刺激でも悪化
●潰さない・・・潰すことでニキビ跡になりやすく、治りが遅くなる
●過度に洗顔しない・・・必要な皮脂まで奪ってしまい、逆に乾燥することで更に毛穴が皮脂詰まりを起こす
が基本です。ニキビができた時のお肌はとても敏感になっている為、過度に刺激を与えないようにしましょう。もちろん、潰すのは論外です。さらに悪化したりニキビ跡になったりといいことがないので、膿が溜まって黄色くなっている場合は皮膚科を受診して専門の器具を使って押しだしてもらいましょう。
赤ニキビができたら、ニキビパッチなどを貼ることで外的刺激から守ることができます。
また、早く寝る、ビタミンCを多めに摂るなどもニキビの炎症を早く抑えるために有効です。お仕事などの問題で早く寝ることが難しい方も、いつもより1時間早く寝る、野菜や果物を意識して食べるなどでかまいません。簡単にできるところからやってみましょう。
ニキビ跡になってしまったら
上記のことをやってみても、赤や茶色のニキビ跡として残ってしまった場合には、また新たにニキビができないようにこれまでご紹介してきたことをしつつ、以下のことに気を付けてスキンケアを行いましょう。
●ピーリングケアを行う
●レチノールを使って肌の代謝(生まれ変わり)を促進する
『ニキビ跡』となってしまった赤みやシミは、お肌の代謝をあげて古い角質をあたらしく生まれ変わらせることで薄くなります。その為、古い角質を除去してくれるピーリング治療やお肌の代謝力そのものを促進してくれるレチノール配合の美容液を使用するのがおすすめです。
また、手っ取り早くレーザーや光治療などで赤みの原因となる血管に直接アプローチをする方法もあります。当院にはありませんが、Vビームというレーザー治療は毛細血管の広がりによる赤み治療に特化していますし、当院にもあるフォトフェイシャルM22でも、レーザー治療には劣りますが、赤み特化モードで施術することで赤みを改善できます。
Vビームなどを用いたレーザー治療は、赤みの程度や部位により『毛細血管拡張症』と診断されれば保険適用となる場合があります。ただ、ダウンタイムが出る可能性が高いので、ダウンタイムが取れない人はフォトフェイシャルなどのマイルドな治療がおすすめです。